2021/08/27 ジャックラッセルテリアJKC公認当時を振り返る

 Windows 95が日本で発売された頃、当時は電話回線につないで使っていたため、インターネットに繋ぐと電話は話し中になってしまいました。ダウンロードは速度が遅いため、かなりの時間を要したり、今に比べるとかなり不便な時代でしたが、今ではとても懐かしい思い出です。

その頃、ジャックラッセルテリアが日本に入って来てJKCに公認されました。JRTの情報は非常に少なく、間違った情報が飛び交いました。当時、インターネットのJack Russell Terrierの検索結果は、全世界ヒット数3件でした。情報を集めるのが大変でした。そんなときに出会ったのが、ジャックラッセルテリアクラブオブジャパン(JRTCJ)でした。JKCが公認したオーストラリアのジャックラッセルテリアとは違う改良をされていないJRTでした。JRTの事が知りたくてJRTCJの会員に入れて頂き、ハバードさんに色々と教えて頂きました。懐かしい会報が出てきました。そして当時のオーストラリアで改良され認可されたJRTの懐かしい資料も沢山出てきました。この中に我が家のミッシェルやアンジュールの両親達がいます。




1.ジャックラッセルテリアクラブオブジャパン
※JRTCの会報。ハバードさんに全米トライアルの写真も頂きました。

JRTCJのスタンダードです。オーストラリアで改良されたJRTとはスタンダードは異なります.。




2.オーストラリアのスタンダードをBaylockが解説した資料とニュージーランドの資料

※ジョン "ジャック" ラッセル牧師が作出したジャックラッセルテリアは、イギリスの保護団体が海外に出さなかった為、公認犬種ではありませんでした。時を経て、オーストラリアに入り、イギリスのジャックラッセルテリアをオーストラリアが飼いやすいように改良をしました。オーストラリアで改良されたJRTは非常に新しい犬種です。未だに固定されておらず様々なJRTがいるのはそのためです。端的に言えば、飼いやすくなり、シルエットは長方形。それがオーストラリアで改良をされ認可(FCI)された今のジャックラッセルテリアです。JKCが公認された後、AKCが公認をしましたが、パーソンジャックラッセルテリアをJRTと公認してしまった為、AKCの公認は遅くなってしまいました。当時のアメリカの改良技術は見事なものがあり早くJRTを公認して欲しかったのですが、なかなか公認されませんでした。私にとってこれはとても残念な出来事でした。のちにアメリカのJRT(AKC)は、ラッセルテリアとして公認され現在に至ります。


オーストラリアのスタンダードをBaylockが解説した資料とニュージーランドの資料。


 MYRMIDONの資料です。右上、ホワイト&ブラック&タンの子は我が家のアンジュールの母親です。オーストラリアで改良された現在のJRTは、改良時にコーギーを交配したと言われています。(勿論さまざまなテリアも交配されています。)まさにカンバはコーギーの血を強くひいていると思います。アンジュールの性格は穏やかでした。非常に飼いにくいJRTの性格を改良により飼いやすくしたのだと思います。面白い事にコーギーに色んな犬種をを掛け合わせたミックス犬を見るとコーギーは、相手の犬種の特徴を消すこと無く相手に非常に似通った子を出すように思います。アンジュールの子達はとても良い子でした。

 MYRMIDONのJocelynさんは、日本のドッグショーに来られたこともあります。画像真ん中、上の子Myrmidon Jack Camは今でも私の頭の片隅に強く記憶に残っている子です。




P.S. 追伸 スタンダードについて R.4/05/12 NEW!!

ジャックラッセルテリアのスタンダードに付いて、ブリーダーの間でもスタンダードの理解にかなりの違いがあるように思います。

はっきり言えることは、FCI、JKCで公認をされているジャックラッセルテリアは、あくまでもオーストラリアで改良をされたジャックラッセルテリアということです。イギリスのジャックラッセルテリアとは別のものです。それを混同することは、オーストラリアで改良を重ねジャックラッセルテリアを作出してきた人達を否定することになります。

JKCがジャックラッセルテリアを公認した当時、イギリスのジャックラッセルテリアは、JKCの血統書を発行することは出来ませんでした。イギリスは原産国であっても、改良され公認されたのはオーストラリアのジャックラッセルテリアだからだと思います。別のものということだと理解します。

当時、まだ固定されていないジャックラッセルテリアは、交配をすると時々、兄弟姉妹の中に足の長いスクエアの仔犬が生まれてきました。当時のブリーダー達は、足の長いジャックラッセルテリアを排除し、スタンダードに寄り近い犬を交配し続けました。FCIのスタンダードにもJKCのスタンダードにも何度もシルエットは長方形という言葉が出てきます。

正しい骨格構成の犬からスタンダードを見るとシルエットは長方形です。オーストラリアのスタンダードに当てはまります。

なかなかブリーダーの間で、スタンダードが定まっていないのが未だに固定されていない理由だと思います。

ブリーダーが思い描いているスタンダードに近い犬を作出することは大変な努力が必要です。頭では分かっていても生き物なので思うようにいかないのが現状です。ジャックラッセルテリアの質向上のため、そして一番大切なことは健全であること。これをモットーにブリーダーは誠実に繁殖をしなければなりません。

 

                             メリーソートファミリー

 




2021年08月26日